中国の税務上の居住者となる場合の留意点 はじめに 中国での勤務や生活が長期化すると、「中国の税務上の居住者になるのか」「日本にある預金、株式や不動産から生じる所得も中国で申告する必要があるのか」が重要な問題になります。 この問題については、「中国に183日以上滞在すると、直ちに全世界所得が中国で課税される」と説明されることがあります。しかし、中国に住所を有しない外国人の場合、183日基準だけで最終的な課税範囲が決まるわけではありません。...
中国における納税義務違反 はじめに 中国へ進出する日系企業や、中国子会社を有する多国籍企業にとって、中国税務コンプライアンスへの対応は企業経営上の重要な課題の一つとなっています。近年、中国では税務当局による電子インボイス制度の普及、ビッグデータを活用した税務管理及び税務・社会保険情報の連携が進み、従来以上に納税申告内容の整合性が確認される環境が整備されています。 このような状況の下、法人税、増値税及び個人所得税等について申...
中国における外国籍従業員の社会保険 はじめに 中国へ従業員を派遣する日系企業や、中国現地法人を設立して外国籍従業員を雇用する企業にとって、個人所得税と並んで重要なコンプライアンス事項の一つが社会保険制度への対応です。 中国では、外国籍人員についても一定の場合には中国の社会保険制度への加入義務が課されます。一方で、日本との間では「日中社会保障協定」が発効しており、一定の要件を満たす駐在員については年金制度の二重加入を回避する仕組みが設...
中国における出張手当の課税関係 はじめに 中国に進出する日系企業において、出張手当の個人所得税上の取扱いは頻繁に問題となる論点の一つです。日本では一定の出張日当や旅費について非課税として取り扱われることが一般的ですが、中国では個人所得税制度及び税務実務が異なるため、日本と同様の感覚で制度設計を行うと税務リスクが生じる可能性があります。 特に外国籍駐在員に対する優遇制度が長年存在していることから、中国籍従業員と外国籍従業員とで課税...